●藤田計一事務局長 出席議員数を報告いたします。
ただいまの出席議員数は四十名であります。
午後二時八分 開議
●渡辺 渡議長 ただいまから会議を開きます。議事は休憩前の継続議事であります。発言通告者に対し、発言を許します。三番小高猛男議員。
(三番 小高猛男議員登壇)
●三番 小高猛男議員
1.行政改革について
(1)行政改革の取組みについて
第267回栃木県議会定例会において登壇の機会をいただき、心より御礼申し上げます。私は今回、4回目の質問の機会となります。栃木県民の皆様の声を代表して質問させていただきます。福田知事を初め、執行部の皆様の前向きなご答弁をよろしくお願い申し上げます。
発言通告に従い、順次質問させていただきます。初めに、行政改革について質問させていただきます。今議会冒頭、知事から提出がありました平成14年度9月補正予算案は、台風6号災害の復旧事業を初め緊急な課題に対応するものであります。この補正予算の歳入財源のうち、県債の発行額は114億円余を予定され、これにより14年度末県債残高は9,951億円と一兆円に迫る見込みとなりました。県債償還費の増嵩により今後ますます財政構造の硬直化に歯どめがかからない状況が危惧されるところであります。県税収入は、13年度決算見込みで52億6,000万円も減少するという状況、さらに、来年度、国は地方交付税を概算要求出口ベースで前年度比4.8%減、地方単独事業も3%減を見込むなど、地方自治体にとって大変厳しい状況です。景気の速やかな回復が望めず、かつてのような経済成長は期待できない現状の中で、私は、地方公共団体ができる最大の自主努力は行政改革であると思うのであります。県民へのサービスを低下させないで思い切った行政改革を行い、民間でできるものについては民間委託、民営化を積極的に推進するとともに、県と市町村の関係については、市町村との役割分担を考えて、財源措置にも配慮しつつ県の事務を移管するなど県自体の仕事量を減らし、行政のスリム化を図ることが必要なことだと思います。
福田知事は、知事就任後、21世紀変革の時代に地方分権型社会に的確に対応し、戦略性を持ち、選択と集中による効果的かつ効率的な県政経営を推進するため、本年3月、栃木県新行政改革大綱(改訂版)を公表し、不退転の決意で行政改革に邁進される旨、表明されました。私も県議会で発言の機会をいただくたびに質問させていただきましたが、県の執行部のご努力により、徐々にではありますが行政改革は進んでおります。しかし、行政改革は不断の努力で継続しなければならないものであり、また、変化の早い社会情勢に的確に対応するためには、そのスピードも重要であると思います。そこで、厳しい財政状況のもとで行政改革にどう取り組んでいくのか、まず、知事にお伺いいたします。
(2)出先機関の統廃合について
次に、県内出先機関の統廃合についてお伺いいたします。県内交通網の整備や情報技術の発達による情報伝達のスピード化、県庁と出先機関とのオンライン化等により、県の出先機関の統廃合が可能な環境は整備されてきていると思います。これからも県民の利便性に考慮した電子県庁の実現に向けた取り組みは着実に進展していくものと思います。このような環境の中、県庁舎の建設が軌道に乗れば、老朽化した各総合庁舎の整備を初め、出先機関のリニューアルを行っていかなければならないと思うのでありますが、ただ順番に古いところから直していくといった手法ではなく、常に統廃合を整備の考え方の中心に置いて進めていくことが肝要であると思います。建設時点の住民ニーズと現在の住民ニーズでは大きく変化していることと思いますが、市町村や外郭団体等の県関係団体、あるいは、民間ができる範囲も飛躍的に拡大していると考えるのであります。そこで、県は出先機関の統廃合をどう考え、どのように進めていくのか、総務部長にお伺いいたします。
2.保健福祉行政について
(1)乳幼児医療費助成申請手続きの簡素化について
次に、保健福祉行政についてお伺いいたします。第1点目として、乳幼児医療費助成申請手続の簡素化についてお伺いいたします。乳幼児医療費助成の需給対象者は、本年四月から未就学児まで拡大されました。栃木県の制度は、所得制限を設けず、未就学児まですべての児童を対象とし、妊産婦医療とあわせて自己負担を廃止するなどさまざまな拡充が図られ、全国に誇れる制度となっております。残された課題は、助成申請手続を償還払い方式から現物給付方式に改めるべきであるということで、私たち公明党は、議会において何度もこのことを質問し続けてまいりました。福田知事は、前回の質問に対し、「現在、国の制度では、国民健康保険財政において国庫負担金が減額措置されるなど、市町村に大きな負担が発生することになるため、慎重に検討してまいりたい」と答弁されました。実際、県はもとより、各市町村においても財政状況は大変厳しい現状であります。そこで、現在の償還払い方式の中で、乳幼児を抱えたお母さん方が少しでも簡単に申請手続ができる方法はないか、簡素で利便性がある手続の方法はないか、担当部局でぜひご検討いただきたいと思いますが、ご見解をお伺いいたします。
(2)成年後見制度について
2点目は、成年後見制度についてお伺いいたします。成年後見制度は、以前の禁治産・準禁治産制度にかわる新たな制度で、痴呆症が進んで判断能力が十分でない高齢者や知的障害者の権利を守るため、家庭裁判所の選任した後見人が、本人にかわって財産管理や施設入所契約などを行う制度です。「自分たちが亡くなったら、だれがこの子を世話してくれるのか」「住みなれた地域で生活を続けることができるのか」、障害者の子供を持つ親の不安は切実です。しかも、親の高齢化に伴い、障害者の「親亡き後」対策は、待ったなしの取り組みを求められる状況です。こうした状況の中、平成12年度の介護保険制度導入に続き、障害者関連の福祉サービスが平成15年度から、介護保険制度と同じように、「措置制度」から利用契約制度「支援費制度」に切りかわります。これに伴い、自分の福祉サービスの選択、契約をするのが困難な障害者や高齢者をサポートする体制の整備が必要となっています。自治体によっては、民法の成年後見制度を踏まえて支援条例を制定している団体もありますが、いずれにせよ、判断能力が十分でない高齢者や知的障害者の権利を守るための成年後見制度を踏まえた支援が求められています。「分度推譲立県」を掲げる栃木県においても、成年後見制度を支援していく必要があると思いますが、県の考えをお伺いいたします。
(3)アレルギー性疾患対策について
3点目は、アレルギー性疾患対策についてお伺いいたします。我が国では1,300万人の人々が花粉症に悩み、さらに、アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくなどのアレルギー症状を有する人は、実に国民の三人に一人という日本人の国民病とも言える大変な状況になっています。こうした状況に対して、国の医療対策は、専門医の不足や基礎研究のおくれなどにより、その対応がおくれ、国民は対症療法に甘んじざるを得ない状態が続いております。私たち公明党は、あらゆる機会を通じて対策の強化を図るよう運動を続けてまいりました。こうした要望の結果、国は、アレルギー性疾患に対する根本治療や新薬の開発・普及、アレルギーを引き起こす食品材料の原材料表示義務化などの対策を概算要求に盛り込んでいく方向のようであります。こういった施策の展開は、もちろん国の仕事でありますが、私は、県としてもこの問題に取り組むべき部分があるのではないかと思います。特に、スギ花粉症は日光で最初に発生が確認された疾患で、県内では実に多くの県民が悩まされております。また、シックハウス症候群など化学物質過敏症に苦しむ人もふえる一方です。県としても、市町村、医師会を初めとする関係機関と協力しながら、県民に対してわかりやすい対策のPRを行うことや、健康福祉センターでの相談体制を強化するなど、アレルギー性疾患対策に積極的に取り組むべきと考えますが、その対策について、県の現状と考えを保健福祉部長にお伺いいたします。
(4)O157対策について
4点目は、O157対策についてお伺いいたします。去る8月に宇都宮市内で発生したO157による集団食中毒については、平成八年の児童3名の死者を出した大阪堺市の事件を上回る死者9人という過去に例を見ない事態となってしまいました。お亡くなりになった方々のご冥福を深くお祈り申し上げますとともに、罹患された方々の一刻も早い回復を願うものであります。私は、O157がごくわずかな量の菌で発症し、抵抗力のない高齢者には致命的な感染症を引き起こすことに改めて脅威を覚えるとともに、今回、病院や老人保健施設という、本来、最新の注意を払って衛生管理が行われるべき施設で集団食中毒が発生したことに、強い危惧を感じるものであります。今回の事件は、基本的には、中核市である宇都宮市が中心となって対応するものでありますが、県としても、宇都宮市と連携を密にして万全の対策をとるべきものと考えるのであります。そこでまず、宇都宮市への支援や病院、施設等への指導、感染者の治療の確保について、県ではどのような対応を行ったのか、お伺いいたします。
また、県の調査によりますと、8月の1カ月間に、宇都宮市の集団発生以外にも31人のO157などの感染症患者が発生しているとのことであり、今後も引き続き予断を許さない状況であります。私は、O157から県民の健康を守り、二度とこのような事件を繰り返さないためには、いま一度、県内の病院、施設等の衛生管理指導の徹底を初めとした発生防止体制の確立を図るとともに、県民に注意を促す必要があると考えますが、県の対応をお伺いいたします。
3.大谷石採取場跡地の安全対策について
次に、大谷石採取場跡地の安全対策についてお伺いいたします。県は、大谷地域の採取場跡地の大規模な陥没事故が平成元年2月に発生してから、大谷地域整備公社を設立し、地震計による観測システムやボーリング調査等、国や宇都宮市、地元大谷石材協同組合と連携しながらさまざまな対策を推進してこられました。平成元年から10年にかけて実施した実態調査の結果、大谷地域東西約3.5キロメートル、南北約5.5キロメートルの地域内に305カ所の坑内採掘の大谷石採取場跡地が判明し、そのうち空洞の形状を把握できた247カ所を対象に、陥没の可能性を相対的に評価した安定度評価結果を昨年9月に公表し、今後の大谷地区の安全対策を図る大切な基礎資料の作成を行ったところです。
一方、昨年8月、宇都宮市大谷地区の爆発事故が発生、私も現地調査をいたしましたが、廃坑の中の産業廃棄物が腐敗し、ガスが発生したのではないかと言われておりました。その後、この爆発を起こした廃坑の原因調査をしていた宇都宮市が、本年六月に、爆発地近隣の処分場から国の定める環境基準の580倍の重金属を検出したことを発表し、地域の住民に大変大きな衝撃を与えました。
このような状況の中で、大谷地区の廃坑対策を長年協議してきた大谷創生協議会は、8月29日に廃坑埋め戻しを行うための第3セクター設立を県や宇都宮市に求めていくことを決定しました。県は、宇都宮市や地元の大谷創生協議会と連携しながら、こうした取り組みについて進めていくことが重要と思いますが、今後どう対応していくのか、お伺いいたします。
4.本県の経済活性化について
(1)構造改革特区について
次に、本県の経済活性化についてお伺いいたします。まず、構造改革特区についてお伺いいたします。去る8月、県では、国の構造改革特区に手を挙げ、「ものづくり特区」と「都市と農村の共生特区」について提案をされました。どちらも本県の地域特性を生かした提案で、意欲を持って検討されてきたものと思います。
私は、その中で特に「ものづくり特区」について集中的にお伺いしたいと思います。内閣府の構造改革特区推進室の発表では、今回、249の県や市町村あるいは民間から426件の提案があり、そのうち本県の「ものづくり特区」は40に及ぶ産業再生関連提案に区分されております。その内容は、県内の産業団地を改革区エリアとして指定し、廃棄物の処理に関する業、施設の許可手続を緩和したり、製造業への派遣社員を可能にすることや電気供給関係の緩和など、各団地を一つの企業体として効率化、高度化を図っていこうとするものであります。私は、この発想は、まさにエコタウンの形成ではないかと考えるのであります。一つの産業団地の中で、すべての立地企業が協力して、いわば生命体のような活動を続ける。生産する部分もあれば、生産活動によって生じた廃棄物を団地内で処理する部分もある。自己完結型の企業集団の集積であります。こういった構想は、これからの環境に配慮した社会形成やグローバルスタンダードに即した企業戦略に大いに道を開くものと思います。県のこれからの特区構想の進め方に強く期待するものであります。
しかしながら、税制に代表される財政的なメリットが付与されない状況での構想には、果たして現実の企業参加が望めるのか危惧するところでもあります。そこで、提出した構想が実を結んだ場合には、相当のインパクトを持つ県独自の施策もあわせて展開しなければならないと考えるのであります。「ものづくり特区」を単なる提案に終わらせないためにも、県として積極的な施策環境の整備を図るべきと思いますが、知事の考えをお伺いいたします。
(2)フリーターの就業対策について
次に、フリーターの就業対策についてお伺いいたします。昨年の雇用状況を見ると、7月の全国の完全失業率は5.4%、有効求人倍率は全国で0.54倍、県内での0.66倍と低迷しております。中でも、来春卒業する高校生の求人倍率は、7月現在で0.42倍と、昨年の0.63倍を下回り過去最低となり、依然として厳しい雇用状況が続いております。若者たちの状況は、文部科学省の調査によると、ことし3月の高校や大学の卒業者に占める進学も就職もしない人の割合は、高卒で10%超、大卒で20%超だったという結果が出ております。特に、大卒者の占める割合は、ここ数年で倍増に近い伸びを示しており、このような若者の多くは、不定期にアルバイトを繰り返す、いわゆるフリーターとなるケースが多いと見られています。このフリーターの数はふえ続けており、全国では、平成十二年には200万人に達しているとも言われております。フリーターの増加は、若者たち自身の将来はもちろん、少子化社会の中で、産業の停滞や年金など社会保険制度の破綻の危険性など多大な影響が予想され、大変憂うべき事態であると思います。
このような中、厚生労働省では、昨年、全国4カ所に若者向けのハローワークを設置、また、企業が試験的に雇用し、その結果により常勤に採用する若年者トライアル雇用などの取り組みを始めましたが、多くの若者たちが利用しており、その成果も上がり始めているようであります。本県では、今回の補正予算でも、中高年離職者等に対する再就職支援セミナーの実施をふやすなど雇用対策に取り組んでおりますが、新卒者や既卒者に対する就業支援についても大変重要なことだと考えております。そこでまず、大学生や急増している既卒者のフリーターの就業に対してどのように支援していくのか、県としての取り組みを商工労働観光部長にお伺いします。
また、高校生の就業のための支援として、就職指導や就業体験などにどのように取り組んでいくのか、教育長にお伺いします。
5.食品表示の適正化について
次に、食品表示の適正化についてお伺いします。現代社会では、栄養バランスの乱れが、がんや心臓病などの生活習慣病の原因の一つとされ、食の重要性が叫ばれております。このような中、昨年のBSE問題に端を発した大手食品会社等による原産地等虚偽表示が相次いで発覚したことにより、食品の品質表示や安全性に対する消費者の信頼が大きく失われることとなりました。また、無登録農薬の使用問題、輸入野菜の安全性の問題など、食の安全の確保はまさに国民的な課題となっております。本県は全国有数の農業県であり、生産者としての立場からも、食品に対する消費者の信頼が一日も早く回復することが望まれております。現在、国においては、食品の安全にかかる包括的な法制度の整備や農蓄産物の安全管理を専門に担当する組織の設置等についての検討がなされていると聞いております。私は、消費者の食品に対する不安を解消するとともに、信頼を回復するためには、安全な食品の供給のため、生産者、流通業者、販売業者が、その努力をすることはもちろん、消費者がみずからの判断で食品を選択できる環境をつくっていくことが必要だと思うのであります。そのためには、食品表示の適正化を図っていくことが最も重要な課題の一つであります。県においては、食品表示110番や食品表示ウォッチャーの設置などの取り組みを行っているところでありますが、これらの活用を初め、食品表示の適正化について、今後どのように取り組もうとしているのかお伺いいたします。
6.土木行政について
(1)新鬼怒川渡河道路の整備について
次に、土木行政についてお伺いいたします。初めに、鬼怒川渡河道路建設・整備についてお伺いいたします。昨年9月議会において、福田知事は、鬼怒川にかかる長大な橋梁を含む大規模な事業になり、整備費の確保が大きな課題となることから、事業の早期完成を図るため有料道路事業導入可能性についても調査すると積極的に答弁されました。13年度9月補正で調査費を計上し、14年度と二カ年をかけて周辺の道路ネットワークや交通状況、土地利用等を詳細に調査し、地元の了解を経て、鬼怒川を挟む東西のルートが決定されました。この新鬼怒川渡河道路建設については、鬼怒川東西を結ぶ道路網整備のおくれから、朝夕の交通渋滞がますます深刻の度を深めており、清原工業団地や芳賀・高根沢工業団地、ホンダ等への通勤者及び南団地住民等から一日も早い道路建設と開通を願う多くの声が出ております。また、清原に建設を計画している宇都宮テクノポリスセンターの建設等により、ますます交通量の増加が予想されます。こうした状況を踏まえ、新鬼怒川渡河道路建設について、その進捗状況と今後の事業化の見込みについてお伺いいたします。
(2)県道宇都宮今市線、通称大谷街道の整備について
次に、県道宇都宮今市線、通称大谷街道の整備についてお伺いいたします。大谷街道は宇都宮中心部と県西部を結ぶ主要な幹線道路です。現在、大谷街道に接続する大通りについては、宇都宮駅から桜通り交差点までの整備が完了し、自動車の通行及び通学の自転車の通行も大変スムーズになり、ここを利用する方々からは大変喜ばれております。また、宮環との立体交差事業も昨年10月完成し、道路環境が大きく改善されてきました。しかし、桜通りから西へ宮環までの区間及びさらに西へ向かう大谷街道については未整備なため、慢性的な交通渋滞が発生しております。また、桜通りから宮環までの間には付近に多数の学校があり、通学生の自転車交通も非常に多いにもかかわず、歩道が狭いため、車道を通行し、大変危険な状況を呈しており、一日も早い道路拡幅及び歩道の整備が望まれております。大谷街道の円滑な道路交通の確保に向けた拡幅整備については、県民の期待も大きなものがあり、早急な整備を望む声がありますが、特に緊急性が高い桜通りから宮環までの区間について、今後の道路整備の見通しについてお伺いいたします。
(3)台風6号関係の災害復旧事業について
次に、今回の補正予算の大半を占める台風6号関係の災害復旧事業についてお伺いします。7月10日から11日にかけて日本列島を襲った台風6号により、栃木県内も激しい風雨に見舞われ、宇都宮市や日光市などでは、7月としては最高の雨量を記録いたしました。この集中豪雨により、宇都宮市の田川、姿川を初め、県内各地で河川の増水やはんらんにより家屋の床上、床下浸水は187棟に達し、農作物にも多くの被害が発生いたしました。さらに、土砂崩れや橋梁の流出、道路の損壊などによる通行どめなど、県内全域で甚大な被害をもたらし、改めて自然の猛威を見せつけられた思いがいたします。これほどの被害を生じながら、死者や行方不明者などの人的被害が生じなかったことは本当によかったと思います。こうした被害の復旧対応として、9月議会の補正予算に一部農林災害を含んでおりますが、137億余の予算が計上され、本格的な台風シーズンを迎えている今日、さらに被害が拡大することにならないかと被害地域の住民の皆様は不安な毎日を過ごしており、一日も早い復旧が強く望まれております。県民の生命、財産を守る立場から、道路や河川の早急な復旧を望むところですが、県としてどう取り組んでいくのかお伺いいたします。
7.教育行政について
(1)公立小中学校施設の整備について
次に、教育行政についてお伺いします。第1点目として、公立小中学校施設の整備についてお伺いいたします。文部科学省の調査によると、ことし4月現在、全国の公立小中学校施設約13万3,000棟のうち、66%に当たる約8万8千棟が建築基準法の耐震基準が強化された昭和56年以前に建てられたもので、このうち70%に相当する約6万棟は耐震診断が行われていないことが判明しました。また、診断した2万7千棟のうち、耐震性に問題ありと判定されたのは、実に75%に上っております。この調査で、栃木県の実施率は20%未満という状況で、東海地震を想定して防災対策に当たっている地域と比べ、その他の地域の差が浮き出た結果となりました。学校施設は、児童生徒たちの大切な学舎であるとともに、いざとなったときには貴重な公共施設として地域の防災拠点となるものであり、何を差しおいても安全対策については迅速に対応するのが大事ではないかと思います。文部科学省は、平成17年度までに耐震診断を終了する計画を8月中にまとめるよう通知を出したようですが、県内小中学校における実施状況及び今後の耐震補強・改築計画について、まず、お伺いいたします。
また、子供たちが一日の大半を過ごす学校施設における空調設備の整備についてですが、本県においては、おかげをもちまして、盲・聾・養護学校の空調設備の整備が順調に実施されております。しかしながら、小中学校の普通教室への普及は進まず、学習意欲の低下にもつながることから、子供たちの快適な学習環境の整備確保は大変重要な施策と考えます。国においても、十五年度予算において、学校施設における空調設備の整備に対し助成制度を創設する方向のようです。こうした取り組みに対し、栃木県も積極的に対応すべきと考えますが、教育長の考えをお伺いいたします。
(2)中高一貫教育制度について
2点目は、中高一貫教育制度についてお伺いいたします。公立学校における中高一貫教育制度が平成11年度に本格的にスタートして、ことしで4年目を迎えます。6年間の一貫した教育課程と教育環境の中で、高校入試の精神的負担を解消し、生徒一人ひとりの個性を重視したゆとりのある教育の実現を目指した同制度は、全国で着実に広がりを見せております。中高一貫教育は、生徒や保護者が6年間の一貫した教育を選択できるシステムで、その結果、中等教育の一層の多様化が促進され、生徒一人ひとりの個性をより重視した教育へと実質的な転換を図ることが可能となります。加えて、これまで教科によっては、中学と高校の学習内容に重複するものがありましたが、一貫教育によって二重の手間をかける時間をなくし、余った時間を特別授業や個別研究に振り向け、ゆとりのある教育をより具体化できるようにもなったと聞いています。現在、栃木県としても、平成十七年度の導入を目指しさまざまな検討がされていると聞いておりますが、どのような設置形態で今後導入しようとしているのか、教育長にお伺いいたします。
(3)養護学校等における放課後対策について
3点目は、養護学校等における放課後対策についてお伺いいたします。宇都宮市においては、昨年、養護学校に通う児童の放課後等の育成支援として、宇都宮市在住の知的障害のある子供たちを対象に、「アフタースクールオアシス」がスタートいたしました。しかし、この事業は、宇都宮市に在住する児童を対象としているため、全県下から通学している盲・聾・養護学校の児童のうち、他の市町村から通学する児童は、この事業の支援を受けることができません。また、保護者の中には、通学距離が長いために、一度自宅へ戻って所用を足すこともできなかったり、自分自身が病気になっても医者への通院も難しいことがあったり、さらには、送迎のために兄弟の学校の行事にもやむなく欠席しなければならないこともあると聞いております。このため、保護者は何とかそれぞれの学校において対応できないかと強く望んでおります。そこで、盲・聾・養護学校における放課後対策についてどのように考えているのか、教育長にお伺いいたします。
さらに、障害児を預かる放課後児童クラブの状況はどうなっているのか。また、障害児の放課後対策についてどう考えているのか、保健福祉部長にあわせてお伺いいたします。
以上で私の第1回の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手)
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